スピリチュアルなことに興味を持ってから、霊場めぐりを趣味にしている人も多いことでしょう。
霊場とは?霊的なニュアンスを持つ場所のこと。
霊場とは、霊的なニュアンスの強い場所を広く指す言葉です。
パワースポットと混同されがちですが、霊場は宗教的なニュアンスの強い場所を指すことが多く、霊場と形容される場所の多くは寺社仏閣であるか、寺社仏閣を備えた霊山です。
霊場とパワースポットの違いは?
パワースポットとの違いは、宗教施設の有無ではなく、強いエネルギーを発しているか否かが大きな基準となります。
とはいえ、霊場もパワースポットも基準はあいまいなものであり、あまりスピリチュアルなゆかりのない場所でも霊場と呼ばれることがありますし、強いエネルギーを発していない場所がパワースポットを名乗っていることもあります。
霊場を英語に訳すと、【power spot】ではなく【sarcred site】という言葉が該当します。
有名な霊場
有名な霊場としては、高野山、比叡山、恐山、四国八十八箇所(お遍路の札所)、坂東三十三箇所、秩父三十四箇所、西国三十三所などが挙げられます。東京・関東の気軽な霊場としては、高尾山薬王院も該当します。
沖縄の各御嶽(うたき)も、霊場に該当すると言えます。
霊場の一覧は、ウィキペディアなどを参照すると良いでしょう。
霊場が掲げる願望成就は嘘。
霊場の中には、願望成就の効能を謳うものも少なくありませんが、実際として、そこに参拝することで願いが叶ったりトラブルが防げたりはしません。霊場めぐりにおいて、「願掛け」が目的なのであれば、そこに意味はありません。
「霊場めぐりにはご利益がある」も嘘。霊場を巡っただけで良いことが起きたりはしない。
霊場めぐりの意味として、「ご利益」を求めている人が非常に多いです。そして、各霊場や霊場について説明するメディアも、「霊場めぐりにはご利益がある」と書いていますが、ご利益などというものはありません。
仏閣をめぐることで願望が叶う・ご利益があると言われるようになったのは、宗教が商業主義になってしまってからです。お賽銭客を集めるために、各地の仏閣は「うちにはこんなご利益がある」と競って宣伝するようになったのです。しかし、それはいずれも嘘であり、でたらめです。
霊場巡りは「観光の一環」と考えて。
霊場めぐりは、「観光の一環」くらいに考えたほうが良いです。
幸い、日本の寺社仏閣は建築的魅力にあふれた場所や、庭に自然が多く癒しの雰囲気を持った場所が多いです。これらは、散策していて気分が良いものが多いので、各霊場に赴くことは決して無意味ではありません。
四国お遍路は修行であり、ご利益はない。歩き遍路で得られるものは多いが、ご利益があるわけではない。
四国お遍路めぐりに関しては、あれは元々、空海(弘法大師)による、「死を覚悟した修行」です。命をかえりみずに歩き通したことに意味があるのであり、各札所を巡ったことでご利益が貯まったわけではありません。
現代も、歩き遍路の文化が残っていますが、地道に歩いて霊場をめぐる彼らは、「ご利益」とはまた違いますが、得られるものが無数にあるでしょう。
つまり、観光業者が催しているようなバスでのお遍路巡りのようなものには何の御利益も霊的成長もありません。仏閣を観光しているだけです。
霊場めぐりの参拝作法は、特に気にすることは無い。モラルだけは守って。
霊場めぐりには作法について細かく説明するものがあります。
不殺生(ふせっしょう)・不偸盗(ふちゅうとう)・不邪淫(ふじゃいん)・不妄語(ふもうご)・不綺語(ふきご)・不悪口(ふあっく)・不両舌(ふりょうぜつ)・不慳貪(ふけんどん)・不瞋恚(ふしんに)・不邪見(ふじゃけん)という十善戒(じゅうぜんかい)を守るのは当然のことですが、どこで一礼をしてどこで口をゆすぎ・・・といった参拝作法については、本当は別に気にする必要性はありません。御朱印をもらい忘れたからといって不幸になったりバチが当たったりするようなことはありません。
たとえば四国遍路の服装作法についても同様で、金剛杖や菅笠(すげかさ)などを揃えないとバチが当たるというようなことはありません。あのようなお遍路グッズは、商業主義者が金儲けのために売っているだけです。
Comments